杉水峠(2012.9.27)

杉水峠道を歩く

杉水峠は私が峠歩きを始めるきっかけとなった峠だ。10数年前にこの峠道を歩いた時は全く人の手が入っていない状態で、荒れ放題の酷い藪道を苦労して上がって行ったら、突然深い切り通しの峠が現れたのでびっくりしたことを憶えている。平野育ちの私がこのような深い切り通しの峠を見たのは初めてだったので、大きな感銘を受け、何度かこの場所に足を運んだし、他にもこのような峠を見たいと峠歩きを始めた次第である。その当時、この峠は全く顧みられず、消え去る運命にあるように見えたが、その後地元の方が整備されたと聞いたので、再度行ってみる気になった。

この峠は石川県山中温泉の奥にある九谷ダムから更に奥に入った杉水集落と今立集落を結ぶ峠で、昔は杉水から街に出るためにはこの峠を越えるしかなかったので、非常に重要な峠だった。今でも、この峠区間は車で通り抜けられないものの、県道に指定されている(いわゆる不通県道)。この峠道は昭和40年代初めまで確実に生活道として使われていたので、かなり立派で、ずっとほぼ2m50幅の道が続いている。昔はこの道を守るために、専属の人間がひとりいたというのだから恐れ入る。このような道はモータリゼーションの波と共に早々と消えていき、昭和30年代後半、40年代初めまで生き残った例は稀で、歩く道として一番直近まで保守管理され、使われた例として貴重な資料になると言えるのではなかろうか。

この峠行の詳細は後日、姉妹サイトのU字倶楽部にアップする予定です。

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杉水峠道の杉水側入口

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石垣で土留めされた跡が残る

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杉水峠

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今立側に降りていくと一旦林道に出る

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林道と見まがう平坦で整備された道

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道の大回廊(傾斜を緩くする為に尾根を削ってループ状に道が着けられている)

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峠道の今立側入口
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.28 2012 峠歩き comment8 trackback0

comment

せともの
昭和40年8月、真新しい自転車でこの峠を越えていますが、はじめての小径峠越えだったと思います、記憶もあいまいですが、道幅の狭さと、峠近くの急傾斜ははっきり覚えています
そのあまりのきつさに、あきらめかけたこともありましたが、
道幅が広げられたのはその後なのでしょう、当時特に廃道という雰囲気ではなかったようです
その後峠すぐ近くを車道が通って、峠の雰囲気がなくなったものと思っていました
2012.10.05 23:59
ジーアイシュー
せとものさんへ

コメントありがとうございます。
そうですか昭和40年ころは自転車で通れたんですか。
その当時はまだ現役で使われていたんですね。
10年位前に行った時はほとんど薮漕ぎ状態でしたが今回行ってみたら、一部を除いてかなり歩きやすい道になっていました。地元の方が整備されたようです。
「その後峠すぐ近くを車道が通って」と書かれていますが、県民の森から立杉峠を越える舗装林道のことでしょうか、その林道が出来てからこの峠道も廃れていったということでしょうか。
しかし、今でも立派な峠と、味のある峠道が残っています。私が知る限りでは、歩く峠道として、これだけ幅広の峠道が残っている例を知りません。お気に入りの峠のひとつです。今のままずっと残しておいてほしいですね。
2012.10.06 10:45
せともの
自転車で超えたというのは言葉の綾です、実際は自転車は荷物でしかなく押したり、担いだり、はたまた引きずり上げたりと、さんざんな目にあってます。
はじめて小径、山道を自転車で行くことの困難と興奮を味わったわけです

車道の通過がされれば大概の峠は、消えていくものと思ってましたから、昔のままなら素晴らしいことです、

ところで近くの大杉峠は行かれてるようですが、UPされてませんか
2012.10.07 22:39
ジーアイシュー
せとものさんへ

そうですか自転車で越えられた、と言うことだったので、昭和40年ころの杉水峠はもっと歩きやすい道だったのかと思いましたが、今と状況はそれほど変わっていなかったということのようですね? ただ、薮化していた10年前とは状況が一変していますが。

大杉峠のことですが。そう呼ばれる峠はいくつかあったようです。例えば大土から大杉に抜ける鶴坂峠なども大杉越え(峠)と呼ばれていたようですから、どの峠を指しておられるのかはっきりしません。ただ、今の地形図にも大杉峠と記載されている、今立から大杉に越える峠でしたら、一度大杉側から歩いたことがあります。しかし、その時はまだデジカメを持っていなかったので、残念ながら記録は残しておりません。ただ、大杉は昔は大きな村(街)だったようで、この峠を越える道も重要な道だったと思われますが、10年ほど前に私が行ったときは殆ど歩く人がないようで、峠道をなぞるのも大変な状況でした。峠自体も大きくはなく、杉水峠のように大きくU字に掘られた峠はありませんでしたが、峠直下には深く掘られた峠道がはっきり残っていたことを記憶しています。

この周辺の村々は昔は有機的につながっていたようで(それはどの山村も昔はそうだったようですが)、山を越えて隣の村に出る道が必ずあったようです。この辺りの山村もはぼ廃村状態のところが多いですが、それでも昔の雰囲気が残っているところがあり、興味のある地域です。気が向いたら又この辺の峠道を歩いてみたいと思っています。特に大土は最近になって見直されており、住民と行政が一帯になって、昔の村を残そうとの機運が高まっているようです。
2012.10.08 08:40
せともの
大杉峠は3回訪れていて、ほぼ全貌をとらえたと思っています、
あなたも書かれているように峠道は判然とはしていないです、
が峠前後の100mほどがきわめて明瞭に道が残っていて、その対比に感嘆の声をあげたのです、
今立側は特に忽然と道が消えていて、ふもとからのアプローチでも旧道は見つからなかった
大杉側の深く掘られた道は、これまた印象深いです、まるで塹壕のように急な崖で囲われていて、そこに木々が生い立ち、いまや消えようとしてました
2012.10.08 23:17
ジーアイシュー
せとものさんへ

大杉峠にはいつ行かれたのでしょう?
もし、杉水峠と同じ昭和40年ころだとしたら、私が行った10年前も峠付近の状況は殆ど変わっていないことになります。私は大杉側からこの峠に登りましたが、最初峠道は踏み跡程度で、不明瞭でした。それが、峠付近になったら、そこだけ掘れた峠道が明瞭に残っていました。それもそれほど幅の広い道ではなく、1mにも満たない幅で、深さも1mはなかったと思います。それでも明瞭に峠道は解かりました。せとものさんがおっしゃるように、掘れた道の上には草や木々が生いかぶさり、まさに小さなトンネルをくぐり抜けているようでした。

もし、せとものさんが歩いたのが昭和40年ころでしたら、私が歩いたときより40年以上も前のことになります。不思議です。その後、この峠道に手が入った可能性は非常に低いと思われます。それでも状況が変わっていないのなら、それは先人の知恵だということになるかもしれませんね。

2012.10.09 22:30
せともの
この峠を行こうとしたのは20年ほどまえですが、峠に届いたのは10年前ですから、あなとと変わりません、最初に大杉側から行こうとして、道のひどさに驚いてあきらめていたことがありました。
それはどうも水のない川のようなもので大きな石がごろごろしている風でしたから、これでは進めないと思っていました、今もその川のような道らしきものがあるはずです。
この時の印象がこの峠に魅かれたきっかけかもしれません

URL に小松の峠をいくつか書いていますが、大杉峠は抜けています
2012.10.10 23:36
ジーアイシュー
せとものさんへ

せとものさんのブログ、何回か拝見してました。
白木越を調べていたら、せとものさんのブログに、ヒットして、すごいなと関心仕切りでした。
私も地図が好きで、昔の地形図を見ていたら、加越国境を無数の峠が越えていたので、そんな峠に行って見たいと興味を抱いた次第です。

せとものさん同様、7、8年前には残雪期に、新又越から尾根伝いに木地山峠に挑戦したこともありますが、途中で挫折しています。小豆峠にも、福井県側の中野俣から挑戦したことがありましたがが、酷い薮で、こちらのほうも途中断念したことを憶えています。

しかし、せとものさんのブログに触発され、もう一度挑戦してみようかなと思うようになりました。

今後も、せとものさんのブログちょくちょく覗かせてもらいます。
2012.10.11 08:56

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