矢戸坂

矢戸坂発見(2016.11.29)

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矢戸坂が越えていた尾根(写真中央よりやや右の鞍部)
矢戸坂は勝山市鹿谷地区から大野に行くのに使われた峠。永平寺辺りから大野に行こうとすると、今は九頭竜川に沿った道を使うが歩くとなると、かなり大回りになるため、昔は鹿谷から山越えの道を使うことが多かったという。また、この峠は鹿谷地区の特産品だった、ござ帽子を大野の市場に出すために使われたともいう。今もその峠道は国土地理院地形図に破線で示されているので、さぞ立派な峠の跡が残っているだろうと、過去に何度か挑戦してみたが、その当時は藪道だったので途中で諦めていた。しかし、最近はこの尾根筋を歩いたという山行情報がチラホラ見られるので、もう一度行ってみることにした。

>>今回歩いたルート
>>詳細記録(U字倶楽部)へ


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行人岩登山口
矢戸坂へのアプローチはいくつか考えられるが、何度か行ったことがある行人岩のルートを選択することにした。

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新しく出来た休憩所
登山口の状況は前来た時と同じだったが、登山道を歩きだしたら、前はなかった林道にぶつかった。更に登っていくと、新しい小屋があり、休憩所と書かれてあった。また、その近くにも林道が上がってきており、重機が出て林道工事が行われていた。登山道はその林道を横切って上がって行っていたはずだが、その入口が解らない。工事の人に聞いてようやく解った次第だ。10年以上来ていないから、仕方のないことか。中部縦貫道路のトンネルが今日行く尾根筋の下をぶち抜いているのも、大きな様変わりだ。

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行人窟(岩)
前来た時よりいくらか登山道は荒れていた。あの時はこの登山道を熱心に整備している、ご老人が一人おられて、いつ行ってもその方が山におられたが、どうされたのだろう・・・。ここには岩に刻まれたお経や線刻画がたくさん見られる。修行の場だったようだが、最近になるまで存在を知られていなかったらしい。

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天子山(展望台)
行人窟を少し上がると展望台がある。展望台まで1時間半ほど掛かった。

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巡視路から尾根へ
展望台で小休止し、先を目指す。前に来たときはここから先もきれいに藪が刈り払われていたのだが、今回は藪道となっていた。尾根上に続く登山道を進んでいくと、途中に鉄塔がある。そこからしばらくは巡視路があるので、歩きやすくなった。しかし、それもすぐに終わり、上記写真の地点で巡視路と別れ、右の尾根筋に入って行かねばらない。ここから先も、一時は藪が刈り払われたようだが今は藪に戻ってしまっている。

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峠??
最初のピークを下りてすぐの尾根に上記写真のような窪みがあった。明らかに峠の跡だと思われるが、ここに峠があったという情報は全く持っていない。しかし、覗き込んだところ大矢戸側に峠道のような痕跡があったから、ここにも峠があったと思われる。そこから10mも歩かないうちに、もう一つ同じような峠の跡があった。これほど近距離に峠道があるのは不自然なので、城の堀切跡かとも思ったが、この尾根筋に城が築かれたという情報はないので(寺院はあったようだが)、峠の可能性が高いと思われる。峠が二つあるのは道を付け替えたからだろう。

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白山伏拝の石碑
巡視路分岐から伏拝まで1時間ほど掛かった。途中、歩きやすいところもあるのだが、草が生い茂った所があり、かなり苦労させられた。伏拝に石碑があるのは知っていたが見つけられるか心配だった。しかし、見つけやすいところにあり、すぐに解った。しかし、このピーク(630m)から先の尾根筋が切れ落ちており、登山道が見つからない。

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伏拝からのロープ場
伏拝の頂上は広い平坦地となっており、そこをあちこち探索してみたら、今登って来た方向をまっすぐ行ったところに藪が少し薄いところがあった。そこを覗き込むと道のようなものがあったので、半信半疑で下りて行く。するとロープ場があったので、ここで間違いないことが解った。聞きしに勝る急坂だ。帰りにも同じ道を使ったが、登りではそれほど気にならなかったから、この尾根を歩こうと思うなら、逆から登ったほうが良いだろう。反対側からだと、道も解りやすい。

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きれいな尾根道
急坂を下りきると、穏やかな尾根道となった。最近藪を刈ったようで、歩きやすい。それが解っていればこちら側から登って来るんだった。

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ここが矢戸坂か!!
この尾根のどこかに峠があるはずだ。以前ここを歩かれた方の情報によれば峠の痕跡はなかったということだったので、目を皿のようにして尾根道を進んでいく。そうすると、薄く掘れた窪みが尾根を横切っているのを発見。これが矢戸坂の峠だと思われた。かなり使われていた峠だったはずだが、峠の掘れ方は浅い。

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矢戸坂の淡い痕跡
峠の両側は崖のような急斜面であり、そこを覗き込んでみたが峠道の痕跡は見当たらなかった。しかし、ここが矢戸坂に間違いないように思われる。この尾根の両側はかなり急なので、つづら折りの峠道が両側から上がって来ていたと思われるが、あまりに険しいので、付け替えられたのではないだろうか。先ほどあった峠のほうが窪みがはっきりしており、掘られ方が深いから、近年になってからはそちらのほうが主に使われたのかもしれない。他にも掘れ方は浅いが、尾根を横切っている窪みがいくつかあった。

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P583m
矢戸坂から少し先に上記のような小さなピークがあった。P583mだと思われる。その位置から考えても峠の場所は間違いなように思われた。ここに「大野方面・弁天岩・網岩」と書かれた標識がぶら下がっていた。矢戸口からここまで上がってくる登山道があるのは知っていたが、前回歩いたときはひどい藪だったので途中で敗退していた。藪がないのなら、こちらのほうから上がってくればよかったと後悔した。しかし、後で調べたところ、弁天岩・網岩は矢戸口に下りていく登山道ではなく、ここから六呂山(P585.4m) のほうに向かう尾根筋にあることが解った。標識にも大野方面と書いてあるから、大野側に下りていく登山道があるようだ。どちら側の登山道が刈り払われたのか知らないが、ここから大野側に下りれるなら、その登山道を使ったほうが楽だった。しかし、その道がどこに下りていくのかも解らなかったし、藪道だったら同じことなので、今来た道を戻った。結局、往復5時間、藪漕ぎのレベルとしてはそれほどハードではなかったものの、久々に長丁場の藪漕ぎを堪能し、満足して家路についた。


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.29 2016 峠歩き comment0 trackback0

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福井県内を中心とした山・峠・古道歩きをやっています。姉妹サイトU字倶楽部の速報版的サイトです。また、同サイトで扱わなかったちょっとした山歩き、ピークハントに失敗した山行き記録などを載せて行くつもりです。

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