天王坂・牛越坂

泰澄の道を歩く(2017.03.04)

今年は、越前の僧泰澄により白山が開かれて1300年だそうで、本県をはじめゆかりの地で、さまざまな記念事業が計画されているようだ。越知山には何度も登っているが、「泰澄の道」についてはこれまで殆ど歩いていなかったので、これを機に少し歩いてみることにした。泰澄の道は泰澄が幼少期から青年期まで修行のために通った、泰澄寺から越知山までの道のりだ。

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天王坂
今回はその一部、八坂神社から天王坂、牛越坂を通る区間を歩いてみた。泰澄寺から歩いて来ると、最初に山を越えるのが天王坂で次に牛越坂を越え、越知山に至る。

>>今回歩いたルート
>>詳細記録(U字倶楽部)へ

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八坂神社横から泰澄の道へ
前回下見しておいた越前市天王の八坂神社脇から泰澄の道に入る。

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竹藪の中の古道
泰澄の道はすぐに急斜面を登るようになっている。脇道もあったが、急斜面を直登した。この辺りは交通の要衝だったようで、新旧の道が何本も走っていた。その中でも泰澄の道は道幅が狭く、一番古いルートのようだ。最初は竹藪の中の雰囲気のいい道が続く。

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かやり地蔵
少し歩くと、泰澄の道の下に幅の広い切通しの道が見えてきた。そこに下りて行くと、お堂の中に大きな岩が祀られていた。そこには六地蔵が描かれていた。この岩は元は5m上の、泰澄の道の崖際にあったそうで、それがここまで落ちてきたそうだ。そのため、地蔵様は逆さになっている。「かやり」とは福井の方言で、「ひっくり返る」の意味。「茶碗をひっくり返さないでね」は福井弁では「茶碗をかやしなんなや」となる。つまり、「ひっくり返った地蔵」ということだ。地蔵さんがある場所は古い道の真ん中で、かやり地蔵の直ぐ後ろは深く掘れた切通しとなっており、金堀坂と呼ばれている。

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天王坂のお地蔵さん
そこから天王坂までは急登で、新旧様々な道が縦横無尽に走っていた。今泰澄の道として歩いている道も一部はかなり広く、後世になって付け替えられた道だと思われる。

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天王坂
天王坂は深い切通しで、10m弱も掘られている、規模の大きな峠だ。この辺りの道は江戸時代に大改修を行っており、泰澄時代にこの切通道が使われていたかどうかは不明。途中直進する細い道があったから、それが泰澄時代の道の可能性が高い。なお、天王坂・牛越坂を通るルートも昔は鯖江・武生から日本海に抜ける道として使われ、賑わっていたという。

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牛越坂の標識
天王坂を下りると林道に出る。そこからは昔のルートは解らなくなっているが、途中からまた山の中に入って行く道があり、それが泰澄の道だ。ここにも新旧二つの道があった。歴史を感じさせる切通し道となっていた。しかし、牛越坂には新しい道が出来上がっており、残念ながら昔の姿を見ることはできない。

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牛越坂のお地蔵さん
峠のお地蔵さんは新しい道の一番高い地点にあった。

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現在の牛越坂
昔の牛越坂は、現在の道の上にあった。現在の道路から10mから20mほど上にあった山の稜線を越えていたと思われる。

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旧峠道登り口
牛越集落のほうに進んで行くと、左側に階段があり、旧峠道まで登っていくことが出来る。

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旧道に合流
元の峠道は大岩の間を通って、旧道(現在の道の前に使われていたと思われる道)に合流した。泰澄の道は流石に1300年の長い歴史を持つ道。道の変遷をこれほど身近に見られるところは少ない。貴重な歴史遺産だ。この後、同じ道を通って車に戻り、越前町大谷寺の法度坂に廻った。法度坂については次項に譲る。





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.04 2017 峠歩き comment0 trackback0

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